あざの行方
ガーンと激しくぶつけたとき、鈍痛が走ります。
開けたドアがドンと戻ってきたときや、なかなか開かない容器のふたを開けようとしたときなど、そんな些細なことで手や腕がぶつかってしまう。
こんな生活の中でのドジな瞬間をきっかけに、青いあざができてしまう。
年齢を重ねるにつれて、青あざが治りにくくなってきた。
血が中で固まっていることであざが青紫色に残ってしまう。
だから血の巡りを良くすれば、次第にあざはなくなっていくが、なかなか無くならずに色が青紫から赤っぽく変化したり、どす黒く変化したままその場所に残留してしまうのだ。
一番良い方法は、あざ部分を触ることだそうだ。
お風呂上がりなど、体が温まっているときにマッサージするようにしていると、早くあざが目立たなくなるらしい。
あざが治っていく様を観察するのが楽しい。
私の場合、青紫から赤っぽくなって、あざの中心から肌色が戻っていく。
内部に溜まっている血が円状に広がっていくようなかんじだ。
だんだんと離散していき、気がついたらなくなっている。
あざがなくなった直後は、緑が少し混ざったような黄色になる。
そして次第に、他の部分と変わらない肌色に戻っていくのだ。
この一連の流れが、以前はもっと速かったが、いまはゆっくり、ゆっくり。
血が駆け巡るスピードが遅くなっているのだろうか。
なかなか溜まった血がその場所から排出されない。
ただ、青あざは痛みがあるが、最近はマッサージするときに中心を押してもまったく痛みは無い。
ぶつけた部分の補修は終わっているのだろう。
なんだか、人体とは不思議だなぁと感じる瞬間だ。