ペン字を体験してみる
今、ペン字が人気らしい。
私は、小学生の時に習字を習っていたにもかかわらず、字がへたくそだ。
ワープロを使うようになって、さらに下手になった。
その上ピアノを習っていたにもかかわらず、猫ふんじゃったしか弾けないし、KUMONに通っていたにもかかわらず、数学で中学校の学年でただ一人の0点をとったこともある。
親は、子供に夢を託していろいろな習い事をさせてくれたにもかかわらず、私はそれをことごとく身につけることができなかった。
親には、まったく頭があがらないほどのダメっぷりだ。
昔はペン字は通信教育で習うものが一般的で、自分でペン字の本を買い、お手本通りに書いてみるという事はなかったように思う。
しかし、有名な女流書家が本を出したこと、それがテレビで大々的に宣伝されたことで、その女流書家が監修した本が売れに売れまくっている。
飽きっぽい私だが、とりあえず流行ってみることは乗ってみるのが私の信条なので、今人気のペン字の本を1冊買い、挑戦してみることにした。
例文は「この度は大変お世話になりました」とか「ぜひ一度お会いしたいですね」など手紙などの日常で使える例文が、ほぼ縦書きで書かれている。
その横に升目の枠が書かれており、そこに、自分が文字を書く仕組み。
今のこの世の中、縦書きの文章を書く機会なんてあるかな?と思うと、ちゃんと横書き用のお手本もあり、さすが人気が出るわけだと感心しながら、唯一大事にしているモンブランのボールペンを使い、例文にしたがって書き始めた。
その結果、絶対に見てはいけないR18禁のホラーのごとく恐ろしい文字がつづられた1冊ができあがってしまった。
1冊じゃ、簡単に文字なんてうまくならないだろうと、もう1冊他の本も買ってみた。
自分は一生懸命にやっているのに、見本通りに書いたはずの私の字は、どう考えても、人に見せられるものではないくらい下手くそのままだ。